屋久島での登山やトレッキングの際、特に屋久島初心者の方は心配に思われている山岳トイレと登山トイレについてまとめてみました。
トイレの設置場所、携帯トイレの使い方と回収場所、携帯トイレを屋久島内で購入できる場所をまとめてありますので、ぜひ屋久島旅行や観光、登山の際に参考になさってください。
屋久島の山岳トイレの場所
実際に屋久島内で山岳トイレのある場所を、マップにまとめてみました。(2023年現在の状況)
既設トイレ
- 白谷雲水峡入口
- 白谷小屋(白谷雲水峡入口より1時間ほど、楠川分かれより2時間ほど)
- ヤクスギランド入口
- 荒川登山口
- 小杉谷山荘跡(荒川登山口より1時間30分ほど)
- 大株歩道入口(荒川登山口より3時間ほど、縄文杉より1時間30分ほど)
- 高塚小屋(縄文杉より15分ほど)
- 新高塚小屋(高塚小屋より1時間ほど、宮之浦岳山頂より2時間30分ほど)
- 淀川登山口
- 淀川小屋(淀川登山口より40分ほど)
- 石塚小屋(花之江河より40分ほど)
- 鹿之沢小屋(永田岳より40分ほど)
※高塚小屋、新高塚小屋、淀川小屋、石塚小屋、鹿之沢小屋の避難小屋トイレにはトイレットペーパーは備え付けされていません。
携帯トイレブース
- 白谷小屋(白谷雲水峡入口より1時間ほど)
- 白谷雲水峡内の太鼓岩往復コースと奉行杉コースの分岐点(くぐり杉より5分ほど)
- 白谷雲水峡内の辻峠(辻峠よりトロッコ道方面へ下って1分ほど)
- ヤクスギランド内蛇紋杉付近(ヤクスギランド入口より1時間ほど)
- 小杉谷(荒川登山口より45分ほど)
- 翁杉(大株歩道入口より20分ほど、ウィルソン株より5分ほど)
- 大王杉水場付近(大王杉よりウィルソン株側へ下って5分ほど)
- 夫婦杉(縄文杉より30分ほど)
- 高塚小屋(縄文杉より15分ほど)
- 新高塚小屋(高塚小屋より1時間ほど、宮之浦岳山頂より2時間30分ほど)
- 淀川小屋(淀川登山口より40分ほど)
- 花之江河(淀川小屋より1時間45分ほど、宮之浦岳より2時間ほど)
- 石塚小屋(花之江河より40分ほど)
- 翁岳分岐(宮之浦岳より30分ほど)
- 鹿之沢小屋(永田岳より40分ほど)
※登山中は各所既設トイレも整備されていますが、事情により長い時間トイレがないエリアもあります。
例えば…
- 日帰り縄文杉登山の場合、大株歩道入口~縄文杉の区間は往復で4時間30分ほど。
- 日帰り宮之浦岳登山の場合、淀川小屋~宮之浦岳の区間は8時間ほど。
- 淀川~白谷雲水峡など縦走登山の場合、淀川小屋~新高塚小屋の区間は6時間ほど。
上記区間は既設トイレがありません。
山中で既設トイレがないエリアは、携帯トイレブースがところどころに設置されています。心配な方は携帯トイレを事前に準備いただくことをおすすめします。
屋久島の山岳トイレの種類
屋久島でトレッキングや登山の際に使うトイレは、既設トイレと携帯トイレブースがあります。
既設トイレは、各登山口にある通常の水洗トイレ、各山小屋の汲み取り式トイレ、小杉谷山荘跡のバイオトイレ、大株歩道入口の循環式トイレなどの携帯トイレを使わずに用を足せるものです。
携帯トイレブースは、利用者自身で携帯トイレやトイレットペーパーを事前に準備する必要があり、使用後も携帯トイレを各登山口などに併設してある回収ボックスまで持ち帰らなければいけません。
また、携帯トイレにもおむつのようなパットで吸水するタイプ(屋久島で購入できるものはこのタイプが多いです。ブース内の便座にかぶせて使うので、女性にも使いやすいです。)と粉状の吸水ポリマーで固めるタイプ(モンベル《O.D.トイレキットセット》や100円ショップなどで売っているものはこのタイプが多いです。)がありますが、どちらを使っていただいてもかまいません。
縄文杉トレッキング時のトイレ事情
※2024年9月現在、縄文杉コースのトイレ使用不可。台風の影響でコース内施設の停電のため、荒川登山口トイレ以外の既設トイレが使えません。携帯トイレを各自お持ちください。詳しくはこちら 縄文杉コースのトイレがしばらく使えません。
数ある屋久島での登山道やトレッキングルートの中でも特に利用者の多い人気コース、荒川登山口~縄文杉までのトイレ事情を、出発地点から順番にまとめてみました。
日帰り縄文杉トレッキングのスタート地点~大株歩道入口までの片道約3時間歩くトロッコ道の区間は、3つ既設トイレが設置されています。
荒川登山口トイレ
屋久杉自然館より(バス乗り場にもトイレ有)シャトルバスに乗って35分ほど。(3月頭~11月末までの観光シーズン中はレンタカーなどの自家用車の乗り入れはできません。)縄文杉への日帰り登山の場合はこの登山口を使います。
男女別で水洗式になっています。トイレットペーパーの備え付けあり。
トロッコ道途中 小杉谷山荘跡 バイオトイレ
荒川登山口を出発して約1時間30分、トロッコ道の真ん中あたりにあるトイレです。かつてあった小杉谷山荘の跡地が使われています。
小林製薬と阪急交通社の寄贈で建てられ、おがくずの中にいる微生物が屎尿を分解するシステムのバイオトイレが採用されていますので、あまり臭いは気になりません。
男女兼用のトイレが3基あります。トイレットペーパーの備え付けあり。
トロッコ道終点 大株歩道入口トイレ
トロッコ道途中の小杉谷山荘跡バイオトイレから約1時間ほど。トロッコ道終点に設置されています。
ここから先、縄文杉まで往復して戻ってくるまでの約4時間30分ほどは既設トイレがありません。
水洗の水を再利用する浄化循環式が採用されています。
男女別+男女兼用オストメイトトイレあり。トイレットペーパーの備え付けあり。
大株歩道入口~縄文杉の区間は携帯トイレブースあり
既設トイレのない区間、大株歩道入口~縄文杉の往復約4時間30分の間は携帯トイレブースが設置されています。
既設トイレのない約4時間30分の間、心配な方は携帯トイレを事前に準備いただくことをおすすめします。
翁杉携帯トイレテントブース
大王杉水場付近携帯トイレテントブース
夫婦杉携帯トイレブース
携帯トイレは何個必要?
よく携帯トイレを何個持っていけばいいか?と質問をいただくのですが、おひとり1セットお持ちいただければ十分だと思います。
実際、縄文杉ツアー中に携帯トイレを使われるお客様は10人に1人くらいです。
携帯トイレの使い方
聞いたことはあるものの、実際に携帯トイレを使ったことのある方は多くはないと思います。
今回は屋久島で購入できるタイプの携帯トイレで、実際の使い方を写真を交えて説明します。
その1 携帯トイレブースを探す。
まずは携帯トイレを使用できる携帯トイレブースを探します。
今回は淀川小屋の携帯トイレブースを使いました。
携帯トイレブースの中には、このように便器だけおいてあります。
その2 携帯トイレを使用する。
携帯トイレのパッケージ中には、実際に用を足す便袋(写真右)と使用済み便袋を入れるチャック袋(写真左)が入っています。
便袋の上の部分の切り取り線に沿って袋を開け、中の吸水パットが見えるように広げてください。
広げた便袋を携帯トイレブース内の便座の上に設置して使用します。使ったトイレットペーパーは袋の中へ捨ててもかまいません。
便袋を開けた際に出た切れ端は、袋の口を縛る際の結び紐になりますのでしまわないようにしてください。
その3 使用後はしっかりと密閉しましょう。
使用後は中の空気を抜いて、便袋を開けた際に出た切れ端で袋の口を結んでください。
使用済み便袋を、チャック袋へ入れます。
便袋を入れて、チャックをしっかりと閉めたら携帯トイレ使用完了です。
チャック袋は厚めのビニールと高密閉チャックを使っているので、匂いは全く気になりませんよ。
その4 使用済み携帯トイレは回収ボックスまでお持ちください。
使用した携帯トイレは、ご自分で各登山口等に併設された回収ボックスまでお持ち帰りいただく必要があります。
問題なのが、使用済み携帯トイレを使ったブース内へ放置してあったり、登山道や既設トイレなどに捨てられているのをよく見かけます。絶対にやめてください。
また、携帯トイレブースの便器へ直接用を足すこともやめてください。
あとから使う人や片づける人がいることをお忘れなく。
回収ボックスは、白谷雲水峡入口、ヤクスギランド入口、荒川登山口、淀川登山口、荒川登山バス屋久杉自然館乗り場に設置されています。
登山後に回収ボックスへ捨て忘れて持ち帰ってしまった場合は、家庭ごみの燃えるごみで処分していただいて大丈夫です。
携帯トイレの購入場所
屋久島旅行前に購入していただくか(モンベル《O.D.トイレキットセット》、ホームセンターや100円ショップで災害対策グッズとして販売しています。)、屋久島にお越しいただいてから観光協会や登山ショップ、お土産屋さん、ホテルなどで購入することもできます。
値段は、2個入りで720円(税込)です。
屋久島内での購入場所例
- 屋久島観光協会(安房事務局、宮之浦支所、空港支所)
- 屋久杉自然館荒川登山バス乗り場窓口
- 白谷雲水峡入口、ヤクスギランド入口
- 屋久島環境文化村センター
- 武田産業
- 屋久島観光センター
- 屋久島ふるさと市場
- 山岳太郎ショップ
- レンタルの山下
- THE HOTEL YAKUSHIMA OCEAN & FOREST(旧シーサイドホテル)
- 田代別館
- グリーンホテル
- sankara hotel&spa 屋久島
- JRホテル屋久島
- 屋久島いわさきホテル
- サムズ(屋久島空港近くのホームセンター)
などがあります。